Gemini 3とBigQueryの連携で何が変わる?最新機能「Gemini in BigQuery」を徹底解説!
技術ブログはじめに
2026年、データ分析の世界は大きな転換点を迎えました。Googleの最新AI「Gemini 3」がBigQueryと深く融合したことで、企業のデータ活用は「専門家による分析」から「AIとの対話による意思決定」へと劇的な進化を遂げています。本記事では、新機能「Gemini in BigQuery」の概要から、具体的な導入ステップ、コストを抑える活用術まで詳しく解説します。
GeminiやGemmaといった最新基盤モデルの紹介から、RAG(検索拡張生成)、Vertex AI Studioによるカスタマイズ、BigQuery MLでのデータ分析まで、実務に即した活用術を網羅。 開発効率化や社内チャットボット導入を検討中の担当者必見のガイドです。
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目次
新機能:Gemini in BigQuery とは?
Gemini in BigQueryは、Googleの最新AIをデータウェアハウスに直接統合した、次世代の分析支援機能です。
最大の特徴は、「書く」「理解する」「可視化する」という分析の主要プロセスをAIが肩代わりしてくれる点にあります。SQLの知識がなくても、自然言語(日本語)でAIと対話しながらデータ探索を進めることが可能です。
主な特徴と機能
- SQL/Pythonの自動生成: 「昨日の売上を製品別に集計して」といった指示から、正確なクエリを即座に生成します。
- データキャンバス (Data Canvas): グラフやフローを組み合わせた直感的なUI上で、探索から可視化までを一気通貫で行えます。
- データ分析情報 (Data Insights): メタデータを読み取り、データの傾向や隠れたパターンを自動で提示します。
- クエリの最適化: パフォーマンス向上のための設定(パーティショニング等)をAIが推奨します。
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「Gemini自体の特徴やChatGPTとの違いを詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
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Gemini in BigQueryでできる機能
Gemini in BigQueryは、データ分析の全工程をAIがサポートする「次世代の分析アシスタント」です。
- 自然言語によるSQL/Python生成: 「昨日の売上を製品別に集計して」といった日常的な言葉(日本語)での指示から、正確なクエリを即座に生成します。
- データキャンバス (Data Canvas): グラフやフローが融合した直感的な画面上で、データの探索から結合、可視化までをノーコードで完結できます。
- 非構造化データのマルチモーダル分析: BigQuery上のPDF、画像、音声、動画をGemini 3が直接解析し、要約やラベル付け、インサイトの抽出を行います。
- クエリの自動最適化: パーティショニングの推奨など、パフォーマンスを最大化するための設定をAIが提案します。
- データインサイトの自動提示: メタデータを読み取り、人間が気づきにくいデータの傾向や隠れたパターンを自動で可視化します。
Gemini in BigQuery 利用を開始する前に必要な準備
導入をスムーズに進めるためには、Google Cloud上での環境整備が必須です。
- APIの有効化: 「BigQuery Connection API」や「Vertex AI API」などの必要サービスを有効化しておく必要があります。
- 適切なライセンスの確保: Gemini Code Assistの契約、もしくはBigQuery Enterprise / Enterprise Plusエディションの契約状況を確認してください。
- IAM権限の整理: 接続用サービスアカウントに「Vertex AI ユーザー」などの適切な権限を付与できる管理者権限を準備します。
- 外部接続(Connection)の作成: BigQueryがVertex AI(Gemini)と通信するための「専用トンネル」を作成します。
- データの整理: Geminiが参照するテーブルのメタデータが正確であることを確認し、AIが文脈を理解しやすい状態を整えます。
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「Geminiを支えるGoogle CloudのAIプラットフォーム『Vertex AI』の基本的な使い方は、以下の記事で解説しています。 Vertex AIの使い方とは?Google CloudでAI開発・活用を加速する事例と導入ステップ」
Gemini in BigQueryの使い方(実践ステップ)

実際にAIを活用して分析を行うための具体的な流れは以下の通りです。
- ステップ1:リモートモデルの登録: SQLエディタを使用して、Gemini 3を呼び出すための「リモートモデル」を定義します。
CREATE OR REPLACE MODEL dataset.gemini_model REMOTE WITH CONNECTION region.connection_id OPTIONS (endpoint = ‘gemini-1.5-pro’); - ステップ2:AIへの指示(プロンプト実行): ML.GENERATE_TEXT関数を用いて、SQLエディタから直接AIに指示を出し、一括データ処理を実行します。
- ステップ3:対話型補正(リファイン): 生成されたSQLに対し「結果を1,000件に制限して」などの追加指示を送り、徐々に精度を高めます。
- ステップ4:可視化と共有: データキャンバスを活用し、AIとの対話で作成したグラフを基にレポートを作成し、組織内での意思決定に活用します。
GeminiによるSQL生成・支援機能の詳細
Gemini in BigQueryは、単なるコード生成にとどまらず、分析の各プロセスをサポートします。
- 自然言語からのSQL生成: 日本語で「2024年の月次売上推移を棒グラフで出せる形式で集計して」と入力するだけで、複雑なJOINや集計関数を含むクエリを生成します。
- クエリの解説 (Explain): 他者が書いた複雑なSQLを選択し、Geminiに「このクエリを解説して」と頼むことで、処理内容をステップごとに日本語で要約させることが可能です。
- SQLの修正と最適化 (Refine): 生成されたクエリに対し「結果を上位10件に絞って」「特定のカラムを除外して」といった追加指示を送り、対話的にブラッシュアップできます。
- Pythonコードへの変換: BigQueryノートブック上で、SQLの実行結果を処理するためのPython(Pandas等)コードを生成・補完することも可能です。
SQL生成の精度を劇的に上げる3つのコツ
「思った通りのSQLが出ない」というユーザーの不満を解消するTipsです。
1. メタデータ(Description)を充実させる
Geminiはテーブル名やカラム名だけでなく、BigQuery上の「説明(Description)」欄も参照します。
- 対策: カラム名が id_c などの略称であれば、説明欄に「顧客ID(Customer ID)」と記載しておくだけで、AIの理解度が飛躍的に向上します。
2. コンテキスト(背景)を具体的に伝える
曖昧な表現を避け、対象とするテーブルや条件を具体的に記述します。
- Bad: 「売上の推移を出して」
- Good: 「sales_2024テーブルを使い、created_atカラムを月単位に丸めて、売上合計を計算して」
3. ステップバイステップで指示を出す
一度に複雑な処理をさせようとせず、まずは基本的な抽出を行い、そこから「リファイン(対話型補正)」で絞り込んでいくのが効率的です。
Gemini in BigQuery の料金体系
Gemini in BigQueryを利用するための料金は、大きく分けて「AI機能自体の利用料」と「BigQueryの計算リソース料金」の2階建て構造になっています。
1. AI機能(Gemini)の利用料金
利用形態によって、以下のいずれかの体系が適用されます。
- BigQuery エディションに含まれる場合:
- Enterprise または Enterprise Plus エディションを契約している場合、SQL生成やデータキャンバスなどの主要なGemini機能は、追加料金なしで利用できる枠組みがあります。
- アドオン・サブスクリプションによる利用:
- Gemini Code Assist などのライセンスをユーザー単位で契約することで、オンデマンド料金モデルの環境でもGeminiの支援機能を利用可能です。
- Vertex AI モデル呼び出し料金 (ML.GENERATE_TEXT):
- SQLから直接Geminiモデル(ProやFlash)を呼び出してデータ処理を行う場合、入力・出力のトークン量に応じた従量課金が発生します 。タスクに応じて「Gemini Flash(低コスト・高速)」と「Gemini Pro(高精度)」を使い分けることで、ROI(費用対効果)を最適化できます。
2. BigQuery のコンピューティング料金
Geminiが生成したクエリを実行したり、AIモデルを呼び出す関数を実行したりする際には、通常通りのBigQuery実行費用がかかります。
- オンデマンドモデル: スキャンされたデータ量に応じて課金。
- エディションモデル: 消費されたコンピューティング容量(スロット)に応じて課金。
Tips: コストを抑えるポイント 大量データの一次スクリーニングには、推論速度が速く安価な Gemini Flash を使用し、高度な戦略立案や複雑な解析には Gemini Pro を使用するなど、モデルの使い分けが推奨されます 。

注意点:
- 無料枠(割り当て):Google Cloudは特定の条件下でGeminiの機能を無料で試せる「無料枠」を提供している場合がありますが、呼び出し回数に上限があります。
- クエリ実行費用は別途:Geminiが生成したSQLを実行する際の「スキャン料金(オンデマンド)」や「スロット消費」は、通常通り発生します。
まとめ:Gemini in BigQueryで実現する次世代のデータ分析
Gemini in BigQueryは、単なる効率化ツールではなく、埋もれていた膨大なデータから自律的に価値を引き出す「ビジネスパートナー」です 。この連携を最大限に活用することで、企業のデータ戦略は新たな次元へと進化します。
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