2025年10月1日

BigQuery とは?Googleの高性能なデータウェアハウス(DWH)を徹底解説!

技術ブログ

はじめに

BigQuery は Google が提供しているデータウェアハウス( DWH )であり、様々な特徴・メリットを持つサービスです。実際、多くの企業が BigQuery を活用し、自社の業務効率化や生産性向上に繋げています。本記事では、 BigQuery とは何かという基礎知識に加えて、ユースケースや料金体系など、あらゆる観点から一挙にご説明します。自社でデータ分析を検討しており、 BigQuery を導入しようかと迷っている方はぜひ最後までご覧ください。


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BigQuery とは?

BigQuery は Google Cloud ( Google が提供するパブリッククラウドサービス)に提供するフルマネージドのクラウド データウェアハウス サービス( DWH )です。なお、DWH は日本語で「データの倉庫」と呼ばれている IT ツールで、膨大なデータを保管するための場所として利用されます。BigQuery は様々な特徴を有したサービスであり、グローバルで多くのユーザーに支持されています。例えば、SQL クエリで高速なデータ処理や高いコストパフォーマンス、使いやすいインターフェースなどが BigQuery の大きな特徴として挙げられます。

さらに、 BigQuery はデータの格納場所としての機能だけではなく、蓄積したデータを BigQuery の中でそのまま分析することが可能です。これにより、一元的にデータを保管・分析できるため、一気通貫した効率的なデータ活用を実現できます。

BigQuery の特徴

BigQuery は世界中のユーザーに利用されている有名サービスですが、これほどまでに人気を集めている理由はどこにあるのでしょうか?本章では、 BigQuery の代表的な特徴をいくつかご紹介します。

高速なデータ処理

市場には様々なデータ分析ツールが存在しますが、一般的にはデータ容量が大きくなると動きが重くなり、処理に多くの時間を要します。しかし、 BigQuery では、SQL クエリを用いて、ペタバイト級のデータでも高速に処理することが可能であり、すぐに分析結果を出してくれます。このように、大規模データを迅速に処理・分析し、スムーズな意思決定を実現できる点は BigQuery の大きなメリットだと言えます。

使いやすいユーザーインターフェース

BigQuery の大きな特徴として、使いやすいユーザーインターフェースが挙げられます。 BigQuery は誰でも簡単に扱えるように設計されており、データベースの専門知識がなくても直感的に使える点がメリットの一つです。また、 BigQuery はクラウドサービスとして提供されており、サーバーの設定・保守が不要なため、自社の工数を削減しながらサービスを運用することが可能になります。

高いコストパフォーマンス

どれだけ高性能なツールでも、料金が高ければ多くのユーザーに支持されることはありません。 BigQuery には多彩な機能が搭載されていますが、利用料金は「 1 テラバイトあたり約 500 円」(東京リージョン)となっており、比較的リーズナブルな価格設定だと言えるでしょう。また、 Google 公式サイト上で公開されている料金計算ツールを使えば、料金の目安を事前に見積ることが可能なため、想定外の高額請求の回避に繋がります。

BigQuery の機能

BigQuery は高性能なデータウェアハウス( DWH )であり、多彩な機能を持っているサービスです。 BigQuery の機能は多岐にわたるため、すべての機能を紹介することはできませんが、今回はその中でも代表的なものについてご紹介します。

AI アシスト機能を提供する Gemini

Gemini (読み方:ジェミニ)は 2023 年 12 月に Google が発表した生成 AI モデルであり、生成 AI における最先端のモデルとして注目を集めています。マルチモーダル AI として提供されている点が Gemini の大きな特徴であり、テキスト・音声・画像など、異なる形式のファイルを一元的に処理することが可能です。

そして、 BigQuery には Gemini が搭載されており、コード作成のサポートやデータのビジュアライズなど、様々なシーンにおいて Gemini のアシスト機能を利用できるため、自社の生産性向上に役立てることが可能です。このように、 Google の最先端の AI モデルである Gemini をフル活用できる点は、 BigQuery の大きな魅力の一つだと言えます。

複数エンジンでのデータの単一コピー

BigQuery では、SQL エンジンと一部のオープンソースエンジンを統合的に利用し、単一データコピー環境を実現できます。例えば、Apache Spark を利用して、BigQuery のデータを並列処理し、分析することができます。

また、BigQuery メタストアでは、SQL エンジンとオープンソースエンジンに共有のランタイムメタデータを提供するため、すべてのエンジンおよびストレージタイプに対して、統合されたセキュリティ管理・ガバナンス管理を実現できます。さらに、SQL や Spark 、 Python などの複数のエンジンをデータとメタデータの単一コピーに集約することで、データのサイロ化を解消するとともに、自社の業務効率化にも繋がります。

標準で組み込まれているデータガバナンスと ML

BigQuery には、標準でデータガバナンスの機能が組み込まれており、様々なデータを管理・統合できます。これにより、ユーザーはデータセットのスキーマやノートブックとレポート、データセットのリスティングなど、アセットに対して AI を活用した豊富なメタデータ検索や検出機能を利用可能になります。また、 BigQuery に搭載されている BigQuery ML を使えば、効率的に ML モデルを構築することができます。テキスト生成やベクトル検索など、多彩な生成 AI タスクを利用できる点に加えて、 BigQuery はデータを移動せずに直接 ML を適用可能なため、迅速なモデル開発に繋がります。

リアルタイムデータストリーミング

リアルタイムデータストリーミングは、データ発生と同時に処理・分析を行う手法です。具体的には、データが生成された瞬間から、連続的に処理・分析を行い、最新の状態を常に把握することができます。BigQuery は、Pub/Sub や Kafka などのストリーミングプラットフォームと連携し、リアルタイムデータストリーミングを実現します。BigQuery は、Pub/Sub や Kafka などのストリーミングプラットフォームと連携し、リアルタイムデータストリーミングを実現します。

具体的な一連の流れは次のようになります。

まず、Pub/Sub や Kafka などのメッセージングサービスからリアルタイムにデータを取り込み、BigQuery に格納します。次に、取り込んだデータを分析に適した形式に変換し、必要な状態にします。その後、BigQuery の各種分析機能を活用して、リアルタイムデータの分析を行います。最後に、BigQuery Data Studio や Tableau などのビジュアライゼーションツールを使って、分析結果をわかりやすく可視化します。このように、BigQuery では、データの取り込みから可視化までを一貫して行うことができます。

大規模データの高速処理

BigQuery は、数ペタバイト規模のデータであっても、数秒から数十秒で処理できる 超高速なデータ処理能力 が特徴です。その処理速度は、従来のデータウェアハウスと比べて 数十倍から数百倍 速く、膨大な量のデータを効率的に分析することができます。

そのため、膨大なデータを扱う場合に BigQuery は最適なサービスであり、ビッグデータの処理に使われるケースも珍しくありません。また、クラウドサービスとして提供されているため、スケーリング(使用リソースを増減すること)も容易であり、管理・運用の手間を削減しながら使える点も BigQuery の魅力の一つです。

BigQuery が超高速なデータ処理ができる仕組み

超高速なデータ処理が BigQuery の強みであると前述しましたが、具体的にどのような仕組みが採用されているのでしょうか?BigQuery の特徴的な仕組みは大きく 2 つあり、

  • カラム型データストア
  • ツリーアーキテクチャ


が BigQuery の高速データ処理を可能にしています。

カラム型データストア

従来の行型データストアでは、データ全体を一つの塊として扱い、必要な列を取り出すために全行を読み込む必要がありました。一方、BigQuery のカラム型データストアは、各列を独立して格納し、必要な列のみを高速に読み出すことができます。

例えで説明すると、

  • 行型データストア:図書館で本を1冊ずつ探すようなイメージ。必要な情報を見つけるまでに多くの本を手に取る必要がある。
  • カラム型データストア:図書館の蔵書カードを列ごとに整理し、必要な項目のみを素早く検索できるようなイメージ。

この革新的なデータ構造により、BigQuery は膨大なデータであっても、必要な情報のみを高速に抽出することが可能になり、処理速度を飛躍的に向上させています。

ツリーアーキテクチャ

BigQuery のツリーアーキテクチャは、クエリの指示を複数のサーバーへ分散し、各サーバーで並列処理を行う仕組みです。具体的には、クエリが送信されると、BigQuery はクエリを複数の小さなタスクに分割します。分割されたタスクは、複数のサーバーに分散して割り当てられます。各サーバーは、割り当てられたタスクを並列処理します。処理が完了したタスクの結果は、BigQuery に集約され、最終的なクエリ結果として返されます。

この並列処理により、BigQuery は膨大なデータであっても、複数のサーバーで同時に処理することで処理時間を短縮し、高速な処理を実現しています。

例えで説明すると、

  • 従来のデータウェアハウス: 調理場で1人のシェフが料理をすべて作るようなイメージ。調理時間が長くなり、提供まで時間がかかる。
  • BigQuery のツリーアーキテクチャ: 調理場で複数のシェフがそれぞれ担当の料理を作るようなイメージ。分担調理により調理時間が短くなり、提供までの時間も短縮される。


このように、BigQuery はカラム型データストアとツリーアーキテクチャという2つの革新的な仕組みによって、従来のデータウェアハウスとは比べ物にならない高速処理を実現し、ビッグデータ分析を飛躍的に加速させています。

BigQuery のユースケース

ここまで、 BigQuery の概要について詳しく解説してきましたが、具体的にどのような場面で使われることが多いのでしょうか?本章では、 BigQuery のユースケースをいくつかご紹介します。

BigQuery にデータウェアハウス( DWH )を移行する

BigQuery へのデータウェアハウス( DWH )の移行は、代表的な BigQuery のユースケースの一つです。既存の DWH から BigQuery へデータを移行することで、自社が保有する膨大なデータを手間なく高速に処理・分析することが可能になります。特にビッグデータを扱いたい場合には、 BigQuery が有効な選択肢の一つになると言えるでしょう。

BigQuery と Gemini で生成 AI を活用する

前述した通り、 BigQuery には Google の最先端の生成 AI モデル「 Gemini 」が搭載されています。これを活用することで、自社における様々な業務を効率化でき、組織全体の生産性向上に繋がります。例えば、 BigQuery のコード生成に Gemini のアシスト機能を使えば、情報システム部門やエンジニアの工数を掛けずに、必要なコードを簡単に構築することができます。

リアルタイム分析・予測分析を行う

BigQuery にはストリーミング機能が標準搭載されており、これを活用すればストリーミングデータをリアルタイムに取り込み、すぐにクエリすることができます。そのため、リアルタイム性が求められるデータを処理・分析する場合には、 BigQuery がおすすめのツールだと言えます。また、 BigQuery に備わっている AI を駆使することで、過去のデータに基づいた予測分析を行うことも可能なため、データドリブンな経営基盤の構築にも大きく役立ちます。

BigQuery の料金体系

BigQuery は従量課金制のサービスであり、使用量に応じて料金が変動する仕組みとなっています。

料金に影響する主な要素としては、

  • コンピューティング(分析)
  • ストレージ
  • データの取り込み
  • データの抽出


の4つが該当し、カテゴリごとに具体的な料金が設定されています。ここからは、各カテゴリにおける BigQuery の料金体系について解説します。なお、今回ご紹介する料金は
Google 公式サイトを参照元としています( 2024 年 5 月時点の情報)。また、 BigQuery には毎月一定量まで無料で使える無料枠が設定されており、「 1 TB のクエリ」と「 10 GB のストレージ」が毎月無料で利用できるため、この点も忘れずに覚えておきましょう。

コンピューティング(分析)

以下、 BigQuery のコンピューティング(分析)における料金を表にまとめます。

 

オンデマンドに関しては、最大 2,000 個の同時実行スロットが提供されており、これらのスロットは特定のプロジェクトにおける全てのクエリで共有されます。また、 BigQuery には Standard や Enterprise 、 Enterprise Plus など、複数のエディションが用意されており、エディションごとに利用料金が異なるため、自社の状況に合わせて最適なものを選択することが大切です。

ストレージ

以下、 BigQuery のストレージにおける料金を表にまとめます。

BigQuery のストレージ料金は、過去または連続する 90 日間に変更が加えられたテーブル・テーブルパーティションで使用されているバイト数に基づいて計算されますが、長期の物理ストレージに関しては、変更が加えられていないテーブルまたはパーティションをもとに料金が決定されます。なお、各ストレージは毎月 10 GiB まで無料で使えるため、費用を抑えたい場合は、この無料枠を上手く活用するとよいでしょう。

データの取り込み

以下、 BigQuery のデータ取り込みにおける料金を表にまとめます。

 

ストリーミング挿入では、挿入に成功した行が課金対象となり、最小 1 KB で各行が計算される仕組みとなっています。また、 BigQuery Storage Write API を使用する際、 BigQuery に読み込まれたデータには、 BigQuery ストレージの料金または Cloud Storage ( Google Cloud に搭載されているストレージサービス)の料金が適用されます。

なお、共有スロットプールを使用する場合、バッチ読み込み( Cloud Storage からのテーブルインポート)は無料で行うことができます。さらに、 BigQuery Storage Write API に関しては、毎月 2 TiB までの無料枠が設定されています。

データの抽出

以下、 BigQuery のデータ抽出における料金を表にまとめます。

BigQuery のデータ抽出では、ストリーミング読み取りに対して料金が設定されています。なお、バッチエクスポート( Cloud Storage へのテーブルデータのエクスポート)については、共有スロットプールを使う場合は無料で利用できる点も覚えておきましょう。

BigQuery の始め方

最後に、 BigQuery の始め方を簡単にご紹介します。BigQuery を利用するためには、任意の Google アカウントが必要になります。
Google アカウントを持っていない場合、まずは
Google アカウントを作成してください。

Google アカウント作成後に BigQuery へログインすると以下の画面が表示されます。実際に BigQuery を利用する際には、この BigQuery Studio の中で様々な操作を行うことになります。


BigQuery Studio には、 SQL クエリやデータキャンパス、独自データの追加など、データ処理に必要なあらゆるメニューが揃っているため、実際の画面を開いて、どのようなことができるのかを確認してみてください。

なお、画面左側のメニューを開くと、モニタリングや容量管理、ポリシータグなど、様々な管理機能を利用することも可能です。無料版 Gmail のアカウントでも BigQuery へログインできるため、操作性を確認したい方は気軽に試してみることをおすすめします。

まとめ

本記事では、 BigQuery の概要や特徴に加えて、ユースケースや料金体系など、あらゆる観点から一挙にご説明しました。企業が BigQuery を活用することで、高速データ処理や最先端の生成 AI モデルなど、様々なメリットを享受できます。この記事を読み返して、ユースケースや料金体系など、重要なポイントを理解しておきましょう。


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